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和裁技能士というお仕事とは?

毎年、入学志願者からよく寄せられる質問とその回答をまとめてみました。
このページの内容をよく読んで、疑問や不安を解消してから出願を決めると良いでしょう。
もちろん、このほかにわからないことがあれば、遠慮なく当学院までお問い合わせください。

どんな授業なのか教えてください。
 授業は完全な個別指導になります。もちろん全員で一緒に研修を受けることもありますが、通常は生徒一人ひとりの能力に応じて、指導員が最適な指導をします。このため、誰もが着実に力を伸ばすことができるのです。
 また1年生から4年生まで、生徒全員が同じ教室で学びます。これは先輩たちの高度な技能に接することが、下級生のヤル気と技能の向上につながると考えているからです。上級生にとっても後輩の質問や相談に答えることで、自分の知識や技能をチェックできるという効果もあります。
 教室の雰囲気は楽しさと厳しさが同居していると言えるでしょう。同じ道を選んだ仲間であると同時に、ライバルでもあるのだから当然ですね。しかし卒業後も長く友人となるケースが多い、ということが、東亜和裁士育成学院での学生生活の充実度を物語っていると思います。
寮はどんな生活になるのですか?
 原則として寮は寮生の自主管理で運営されますが、門限や外泊許可などの規律はきちんと守っていただきます。この点については学院から厳しく監督されるので、多少うるさく感じられるかも知れませんが、家庭でのご両親と同じ役割を学院が果たしていると考えてください。
 また寮費や水道光熱費は無料ですが、食費などは自己負担となります。
 食事は当番制で寮生自身が作ります。卒業する頃には料理の腕も上がり、レパートリーがグンと増えるというメリットもあります。詳細はこちらをご覧ください。
なぜ制服が着物なのですか?
 「自分で仕立てられ、自分で着ることができる。人に着せることができ、指導していける」というのが当学院で学ぶ目標の一つ。それに着物には、衣服としての美しさだけでなく立ち居振舞いやちょっとしたしぐさからかもし出される、全体的な雰囲気の美しさがあるからです。だから着物を仕立てる人が、着物の美しい着方を身につけるのは当然だと考えています。
 そしてそれは一朝一夕に身につくものではありません。普段の生活でさりげなく着こなせるようになって、初めて自分のものとなるのです。当学院の制服が着物なのは、こんな理由があるからです。皆さんは今まで、着物を着る機会があまりなかったと思います。初めはとまどいや抵抗があるかも知れません。でも、着物の持っている素晴らしさにきっとすぐ気がつくことでしょう。
正座をして縫うのは大変そうですが…。
 確かに慣れるまでは時間がかかるかも知れません。しかし正座は、実は身体に一番楽な基本姿勢なのです。しばらくすれば苦にならなくなるでしょう。それは実際に教室を訪問していただければ、よく分かると思います。入学当初は別ですが、それを過ぎれば苦しそうに座っている生徒は一人もいません。
 誰もが慣れてしまうことなので、少しも心配はいりません。和裁は正座をして、両手両足、両腕両肘を使って身体で覚えるものです。背筋をピンと伸ばした正しい姿勢で、一針一針縫っていく。細かな心遣いがなくてはできない仕事です。正座はそのために必要な、そして最適な姿勢であると言えるのです。
授業料や教材費はなぜ免除なのですか? 奨学金についても教えてください。
 当学院の目標はプロの和裁技能士の育成です。そのため授業では商品(実際に呉服店で販売された反物)を使用します。常に着る人のことを考えて真剣に和裁に取り組むという実践的な内容であることこそ、プロへの最短距離であると考えているからです。教材費(反物費)がかからないのは、このような理由があるからです。
 また、呉服店からは「誂え料」をいただくことができます。授業料はこの誂え料から支払われることになるので、みなさんが直接負担することはありません。そしていただいた誂え料のうち、授業料分を差し引いた残額が、みなさんに奨学金として支払われるのです。
 「実際の商品を教材に使って、もし失敗でもしたら」と心配する人がいるかもしれませんが、当学院ではすべての教材に保険がかけてあります。万が一なんらかの失敗をして、反物などの教材を台無しにしてしまっても安心です。
私は左利きです。和裁を学ぶのに問題はありませんか?
 心配する必要はまったくありません。各教室には左利き用の道具も揃えてありますので、左利きの人でも和裁を学ぶことができる環境が整っています。
 例えば運針を考えてみてください。一方の手で針を持ち、もう一方の手で布を持ちます。そして針を押すのと反対方向に布を引き、これを繰り返して縫い進みます。つまり縫うためには両手を動かす必要があるわけです。利き腕がどちらであろうと、両手を使うのですから何の問題もありません。左利きの人は針と布を持つ手が逆になるだけで、動作自体は右利きの人と変わらないのです。実際にみなさんの先輩たちの中にも左利きで優秀な成績を修めた人がたくさんいます。どうぞ安心して和裁にチャレンジしてください。
大学に通いながら、学院で和裁を学ぶことはできますか?
 残念ながらはっきり言って不可能だと思います。当学院の教育レベルは非常に高度なものです。卒業したその日からプロの和裁技能士として活躍することができるだけの知識と技能の修得を目指しており、4年間和裁だけに集中してやっと身につけることができる内容となっています。他の勉強をしながら、という中途半端な取り組み方では、まず修得することはできません。
 大学を選ぶか、当学院での和裁の道を選ぶかは難しい選択だと思います。ただ確実に言えることは、東亜和裁士育成学院で身につけた和裁の技能は、生涯の仕事として活かすことができるということです。長引く不況の影響もあって、女性の社会進出は厳しいものがあります。しかし和裁なら自立することが可能です。将来のこともよく考えて、あなたの人生を豊かにする最適な道を選択してください。
短大や大学を卒業してからも、和裁技能士をめざすことはできますか?
 もちろん大丈夫です。実際に先輩たちの中にも短大や大学を卒業してから、当学院で学んでいる人も数多くいます。
 ただ和裁は若い時に始めた方が、指が柔らかくて上達が早いとも言われています。短大や大学を卒業してから当学院に入学した人の中には、「もっと早く東亜和裁士育成学院に入学しておけばよかった。高校卒の同期の人たちに比べ、ずいぶん苦労をしました」と語る人もいます。
 当学院がめざしているのはあくまでもプロの和裁技能士を育てることです。だから授業はハードなものとなります。できれば回り道をしないで、高校卒業後すぐに入学した方が、スムーズに和裁の技能を修得することができると思います。
普通科出身なのですが、授業についていけるでしょうか?
 心配は要りません。新入生の95%が和裁未経験者です。そして4年制大学・短期大学卒の新入生も年々増加しています。大切なのは入学前の経験ではなく、和裁に取り組む姿勢と熱意なのです。
 確かに入学するまで針を持ったことがないような人は、最初の3ヶ月ぐらいは戸惑うこともあるでしょう。しかしその期間を過ぎれば何の問題もありません。4年後には立派な和裁技能士に成長していることと思います。普通科や商業科出身で和裁の先生になった人や、コンクールで上位入賞を果たした人もたくさんいます。あなたが入学後、一緒に学ぶ先輩の中にもそういう人が必ずいます。もしまだ不安に思うようでしたら先輩に聞いてみるのも良いでしょう。自分の経験を気軽に話してくれるはずです。
研修旅行などの厚生制度について教えてください。
 学生はそれぞれの学年で決められている「単位」の修得をめざして授業に臨みます。この単位が修得できた人には、学院から「よく頑張ったね」という気持ちをこめて、研修旅行に参加する権利が与えられます。研修旅行は成績により海外・国内に別れています。もちろん旅費・宿泊費などの費用はかかりません。また単位の修得が早ければ早いほど、研修旅行はもちろん奨学金についても優遇されることになります。
 卒業の認定や、一人ひとりの研修内容・量も単位の修得に合わせて決められます。ある意味では非常に厳しいシステムとも言えますが、目標を決めてその達成に挑戦することで、授業への意気込みや集中力を高めることができるのです。そして知識や技能をより早く、より多く修得できるようになるのです。
卒業後の進路について教えてください。
 一般企業に就職する人はほとんどいません。多くがプロの和裁技能士として自宅で仕事をしています。主婦業と両立させている和裁技能士の平均月収は、15万円から20万円。家庭で仕事ができる上に高収入ですから、わざわざ就職する必要がないのです。
 当学院では寮生が卒業後地元へ帰った場合や、結婚して遠隔地に住むようになった場合でも、宅配便を使って希望に合わせた仕事を発注しますから、「自宅で開業したのに仕事がない」ということはまったくありません。しっかりと技能を身につけた当学院の卒業生にとって、独立自営が有利なのは当然のことと言えるでしょう。
 なお和裁技能士として自宅で開業する以外に、学院で教える指導者としての道も用意されています。後輩を教えながらより高い技能を修得したい場合には、指導者になるのも選択肢の一つです。